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コンスタントとオランダ現代建築
28.11.2010 (Sun)

H・P・ベルラーヘにより設計されたデンハーグ市立美術館に出かける。
色々な企画展が開催されていてどれも刺激に溢れている。その中で最も新鮮な驚きを覚えたのが、オランダ人アーティスト、コンスタント(Constant)によるビューバビロンシリーズのドローイングや模型群だ。

南後由和さんがコンスタントのニューバビロンについて研究されていて日本でもこのところ注目が高くなっていると思う。コンスタントの思想的な背景は今日の展示からはそこまで詳しく解らなかったが、アーティストである彼の作品そのものがその後のオランダ建築家たちに与えた影響は計り知れないものがある。

一部屋丸ごとコンスタントの作品が展示されていた。現代オランダ建築のエキシビジョンに来ているようなそんな錯覚さえ覚えた。

*  *  *

CONSTANT / 1969
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OMA / CITY HALL THE HAGUE, NETHERLANDS, THE HAGUE, 1986
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CONSTANT / DESIGN FOR A GIPSY CAMP, 1956
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OMA / JEDDAH INTERNATIONAL AIRPORT, SAUDI ARABIA, JEDDAH, 2005
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CONSTANT / SURROUNDING OF DEPARTURE, 1959
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MVRDV / LEIDSCHENVEEN TOWN CENTRE, NETHERLANDS, LEIDSCHENDAM, 1997
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CONSTANT / SMALL LABYR, 1959
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MVRDV / BERLIN VOIDS, GERMANY, 1991
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Top▲ | by murakuni1975 | 2010-11-29 09:40
建築写真
27.11.2010 (Sat)

以前紹介したレクチャの中でレム・コールハースは建築写真について語っている。

彼は建物だけが仰々しく写されている建築写真に対して批判的であり、彼はむしろその建物が建つ周辺の経済的、社会的環境が写りこんでいる写真を好む。

それは、彼が常々建築とは一つの完結したオブジェクト(アイコン)として存在するものではなく都市の一部としての存在するものだと考えているからだ。建築はその経済的社会的な背景と重なりあった際に強さを持ってその存在感が浮かび上がってくる。

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彼がそんな写真を好む理由は、古いものと新しいものの対比というグラフィカルな面白さだけにあるわけではない。経済の発展の真っ只中に建つ建物の場合、その社会のエネルギーが表現される。穏やかな日常、寂れ行く都市の中で生まれる建物の場合それ相応の表現が似合う。そんな建築写真というものが存在するはずである。その時代のその都市に確実に存在するリアリティが生々しく写りこんだ写真に彼は美しさを見出す。


*  *  *

そんな非アイコニックなリプリゼンテーションを行う世代が誕生しつつある。近年様々な作品でその存在が注目されているロッテルダムの設計事務所 Powerhouse Company、彼らによるハーグシアターコンペ案のパースがその良例だ。

穏やかな生活を送っているオランダ、ハーグの市民にとってはシアターといえども、それはあくまでも市民の生活の背景である。そんな意図がこのパースからは多いに伝わってくる。市民はカフェでおしゃべりをしシアターの存在そのものには特段目もくれない。しかしシアターはしっかりとその生活の背景として存在している。ものすごい都市生活のリアルさが伝わって来るとても強いリプリゼンテーションだ。

レム・コールハースの考える都市と建築の関係はこんなカタチをもってオランダの次世代にも継承されている。

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Top▲ | by murakuni1975 | 2010-11-28 09:57
祝いの夜
26.11.2010 (Fri)

友人とそのオランダ人の彼女が家に遊びに来てくれた。先日オフィスでお祝いしてもらったときと同様にオランダスタイルの出産祝いをしてくれた。ほんとうにどうもありがとう。

しばらく部屋で色々雑談をして盛り上がったあと、バーに出かけビールを飲み別れる。

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Top▲ | by murakuni1975 | 2010-11-28 08:37
NATIONAL MUSEUM OF ARCHEOLOGY AND EARTH SCIENCES
25.11.2010 (Thu)

モッロコの首都ラバトで行われ国立博物館(NATIONAL MUSEUM OF ARCHEOLOGY AND EARTH SCIENCES)のコンペ案が公開された。

残念ながらOMAはコンペには負けている。コンペの勝敗というのは、政治的な要素、審査員メンバー構成、などデザイン以外にも多くの要素が絡んで決定されると言われる。それでもやはり案そのものの良し悪しが最大の判断基準になるのは言うもでもない。何が敗因なのか?負ける案というのはどこに問題や弱さが隠されているのかを知りたい。

*  *  *

案の売りは大きく言って三つ。

01. 
三角形の単純なボリュームを持つ。コンテクストの読みよりそれぞれの辺のラインや特徴付けがなされている。単純明快良くわかる。これは問題なさそうだ。

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02.
プログラムは長い歴史を持つモロッコの考古学そして地球科学の博物館である。三角形の多きなフロアに様々な箱が散りばめられている。各箱の中は特定の時代にフォーカスした展示室となる。その異なる時代、テーマの間を来館者は自由に行き来する。これも問題なさそうだ。

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03.
三角形の中心にはアトリウムがある。隣接する公園から展示室までをつなぐように岩場の様な階段状の空間が広がる。サーキュレーションの一部が展示室と融合し、多様なポケットスペースが生み出されてとても賑わいがあっていい。きっと子供達は喜んで走りまわったりするのだろう。これも問題なし。

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*  *  *

上にあげた三つの特徴はそれぞれ魅力的で良い。それでも案が弱いというのはどういうこのなのだろうか?何が案の弱さなのか?

組み合わせが悪いのだと思う。各要素が相乗効果を生まず、むしろお互いのいいところを相殺し、混乱を招く要素となっている。例えば単純幾何学とランダムさのバッティング、離散的な展示室の配置と強い特徴をもつアトリウムの取り合わせ。などなど。

要するに余りにもお腹いっぱいな案という印象が残ってしまう。それがおそらく審査する側に混乱を招く一因になったのではないか。この案のメインパースを見ていると、卵、ジャガイモ、にんじん、ほうれん草、シーフード、ベーコンなどたくさんの具が散りばめられたボリューム満点のキッシュに見えてくる。どんなにおいしそうなキッシュでも相手の腹の減り加減によってはどうしても受け入れられないものになる。

ものすごく満足感のある腹八分目のデザインをしないとコンペに勝つ案にはならない。


NATIONAL MUSEUM OF ARCHEOLOGY AND EARTH SCIENCES
MOROCCO, RABAT, 2010
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QUICHE
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Top▲ | by murakuni1975 | 2010-11-28 06:02
Project Booklet
24.11.2010 (Wed)

今週はプレゼンテーションラッシュ。連日様々な相手にプレゼンテーションが行われる。そのためにチームはコラージュやダイアグラムを追加したり改良し準備に追われる。

年末に向けてプロジェクトの概要をまとまめたプレゼンテーションブックレットを製作中。OMAでは各プロジェクト、さまざまなフェーズ毎にブックレットを作る。アーカイブにあるかつてのブックレットを引っ張り出して、どんな大きさ、どんなデザイン、どんな流れにするかなど皆で話し合う。

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Top▲ | by murakuni1975 | 2010-11-27 23:15
トルコ料理、ビール、雪
23.11.2010 (Tue)

ベルラーヘの頃からの友人がお祝いをしてくれるということで、トルコ料理屋へ行く。その後、ロッテルダムでも大人気だというバーに行きひたすらビールをのみながら色々と話をする。

気が付くを外では雪が舞っている。どうりで寒くなってきた訳だ。

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Top▲ | by murakuni1975 | 2010-11-26 09:48
ありがとう
22.11.2010 (Mon)

朝オフィスに行くと、チームメンバーをはじめ多くの人達から「おめでとう!」ととても暖かい言葉をかけてもらう。ほんとうにありがとう。

オランダスタイルの出産祝いとして、軽いビスケットにバターを塗りピンクの砂糖菓子をたっぷりふりかけ皆で食べる。

午前中そんなお祝いムードでわいわいと過ごし、午後からはそれぞれの仕事に集中する。今週は久し振りに忙しくなりそうだ。オランダ人の同僚の家にお邪魔して簡単な夕食をご馳走になり、再びオフィスに戻る。
Top▲ | by murakuni1975 | 2010-11-26 08:54
新しい命
21.11.2010 (Sun)

今朝、娘が生まれた。小さな小さな新しい命の誕生だ。
やがて大くなったら広い大海原をどこまでも自由に羽ばたいて行けますように。
ありがとうそしておめでとう。

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Top▲ | by murakuni1975 | 2010-11-24 07:57
20.11.2010 (Sat)

久し振りに天気がいい週末。最近すっかり運動不足なのでジョギングに行く。いつも行く公園はすっかり秋。

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Top▲ | by murakuni1975 | 2010-11-24 07:47
Learnning from "Play Time"
19.11.2010 (Fri)

オフィスでは建築以外の話だと、映画が話題になることが多い。色々な国の色々なバックグラウンドを持つ人達にとって、映画は数少ない共通の話題ということなのかもしれない。そのため頻繁に映画のデータの交換が行われ、皆すごい量の映画コレクションを持っていることがわかり驚く。

もらったコレクションの中からジャック・タチの「プレイタイム」を観た。

*  *  *

前も書いたように、映画を観るのは本当に大変だ。この映画もそうであまりにも多くのことが同時に次々と起こる。英語字幕を流し読みし、動く映像を見て、音楽や効果音に耳を傾け、物語の流れを理解するのは大変な作業だ。何かを感じ、考える隙すらない。聖徳太子が十人の話を同時に聞き受け答えをしたような、そんな頭の回転が求められる。

それでも、はじめて観た今回は音楽、効果音から心の引っかりを得ることができた。特に効果音が面白い。
ガラス張りのビルの中に入る主人公。カメラはその様子を多くの人や車が行きかう賑やかな道路から撮ったり、室内から撮ったりする。カメラが行き来するたびに、道路の喧騒と室内の無音状態が行き来する。

完全に透明で何の隔たりも無いように思える二つの空間が、効果音が付くことで大きな隔たりのある全く異なる空間として表現されている。

それを観て(聞いて)、本当に透明なこと、本当に開かれていることってなんだろうか、という疑問が心に浮かぶ。もしかしたら目に見える要素というのは本当は透明なこと、開かれていることのごくごく一部に過ぎないのではないだろうか。この映画の中の空間は視線以外何も開かれていないし、透明でも何でもないのではないか、と自分の問う。

そう考えると、ガラス建築の捉え方もずいぶん違ってくる。例えばミースのファンズワース邸はガラスの透明なデザインがすばらしいのでは無く、ガラス一枚隔て、内と外という全く異なる世界が隣り合わせになっており、その様が赤裸々に暴露されていることがすばらしいのではないか?

暖炉で暖められた暖かな空間が丸見となり、雪が降りしきる氷点下の草原に浮かんでいる。全く関連の無い正反対の質をもった空間がガラス一枚隔ててある。そんな暴力的な隣り合わせだ。そういった暴力性がガラス建築の本当の魅力なのかもしれない。

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OMAがベニスで設計を進めているリノベーションプロジェクト"IL FONDACO DEI TEDESCHI"。この建物の中心にあるアトリウムは外から全く見えない。でもその空間に、透明で開かれた場が生み出されるべく色々な試みが検討されている。少なく僕にとっては、この空間に、「プレイタイム」に登場するガラス張りのオフィス以上の透明感と開放感を感じる。それはとても不思議なことだが、きっととても大切な何かを孕んでいる気がする。

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Top▲ | by murakuni1975 | 2010-11-24 07:28
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