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DE ROTTERDAMSE SCHOOL?
05.12.2010 (Sun)

大人しく待ったかいがあり、雪は止み少しだけ暖かい天気になる。昨日は一日部屋へ閉じこもっていた分、今日は朝から散歩に出かける。

近所にあるが今まで入ったことのなかった歴史博物館へ立ち寄る。ロッテルダムの歴史がとてもよく整理されていて面白い。特別展では "DE ROTTERDAMSE SCHOOL?" と題したロッテルダムの写真家の大きな展示が行われていた。

80,90年代くらいから何気ない日常のワンシーンを切り取った写真をプロの写真家が作品として発表し大きなムーブメントとなった。それに並行したデジタルカメラの普及とともに素人でも簡単にそれらしい、アートっぽい写真が撮れるようになってきて、今や写真家と素人の境界がぼやけ始めている。

そんな状況下にあってロッテルダムの若い世代は批判的な立場を取る。本来写真家とは、他の誰も見たことのない絵を作品として提示する職能ではなかったのか というのが彼らの立場だ。

彼らは素人には決して撮ることのできないような、非日常的な風景や時代や場所が全く判らないような風景を撮る。人によって全く異なるスタイルを持ち、面白いものあれば、当然あまり好きになれないものもある。

ただし、スタイルは違うものの同じく現状への批判性から生まれたロッテルダムの写真家達ということで、キュレーターは彼らを ロッテルダム派 (DE ROTTERDAMSE SCHOOL?) とハテナ付きの仮称で定義している。

世の中の潮流に対して批判性を持ち、自らの立場をはっきり示すという作業はとてもよくわかる。ある意味オランダ的といってもいい。例えばベルラーヘ・インスティチュートでの批判性を持ち自らの立場を明確にするという議論の的と非常の多くの面で重なりを感じるからだ。

1980年代始めに写真家が何気ない日常への美意識を生み出し、それに対する批判として2010年代始めには非日常的な誰も見たことの無い風景を目指し始めた。

そんな美意識の大きな変換は多少の時間のヅレを伴うものの必ず分野を越えて広がりを持つはずだ。

ジェネリックな家型や、シンプルな箱、といった今の建築家が見ている美意識から、それに対する批判として非日常的な誰も見たことの無い風景を目指す建築家が現れる日が近いのかもしれない。

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Top▲ | by murakuni1975 | 2010-12-09 10:06
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