29.11.2010 (Mon)
ベルギーのアーティストはとても独特の感性を持っていると思う。調べ物をしていてたまたま遭遇したベルギー人写真家、Filip Dujardinもその一人だ。 マグリットに代表されるベルギーのシュールレアリズムの流れを汲んだ写真家でリアルだが何かが根本的におかしな写真を多く発表している。 スケッチアップで超現実的なボリュームを立ち上げて、彼の住むベルギーの地方都市ゲントに建つ普通の建物を撮影し、モンタージュイメージを生み出すのが彼の手法である。 以前のブログでベルギーの建築について考えたことがあるが、やはりベルギーの建築家、アーティストの独特の感性にはいつもながら深くシンパシーを覚える。 彼らはボキャブラリーを生み出していない。ただ普通にそこにあるものを組み合わせている。その態度にとても心惹かれる。我こそはと自分の個性を前面に出したデザインはせずに既にあるものをただ組み合わせる。その組み合わせ方の面白さ、さじ加減が新しく発見のある日常を生み出している。 先日書いたOMAのモッロコの国立博物館コンペ案に対する違和感は、多くのボキャブラリーを生み出している割にはその組み合わせが過剰だというものだった。その違和感に対する答えとも言えるデザイン手法をベルギーのアーティストは既にマグリットの時代から繰り返し、今日もその魅力を持続させている。 Top▲ |
by murakuni1975
| 2010-12-02 10:26
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ロッテルダムの設計事務所OMAで建築・都市について考える。「人生の夏休み」http://murakuni75.exblog.jpの続編です。
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